雲海航行船

クラウドの大海を進む、ある航行船の軌跡

バーコード決済の覇権と購買情報

ここしばらく、バーコード決済が雨後のタケノコのように生まれています。

paypay、Line Pay、メルペイ、楽天ペイ etc

こうしたプレーヤーは単純に決済手数料欲しさのビジネスではないんですよ。

「個人情報に紐付けられた購買情報という宝の山」の争奪戦。

はい、これがバーコード決済の覇権争いの真相です。


これって従来は大手流通が握っていた情報なんですよね。でも、こうしてバーコード決済の普及率が上がってくると・・・。

大手流通の手元に残るのはPOS情報(レジを通った売上情報)だけ・・・1990年代初頭に逆戻り。これが何を意味するか?

「個人情報に紐付けられた購買情報という宝の山」を失うインパクトは大きい。

なぜなら、国内の大手メーカーが大手流通の軍門に降り、自社ブランドを毀損するPB製造を呑まされていたのは、「個人情報に紐付けられた購買情報という宝の山」にタッチできる権利とバーターだったわけですからね。

そういう意味で、7&iが焦ってバーコード決済に乗り出したのにも理由があったという訳。セブンイレブンなんて、他社のバーコード決済の導入をわざわざ遅らせて加盟店に売上減少まで強いていた訳です。まあ、ああいう事故がなくても、一部の小売店でしか使えないクローズド規格が勝てる見込みはゼロなのでいずれにしても消えていく運命だったと思われます。

と言うわけで、7&iグループのIT戦略は、1990年代に逆戻りなんです。当時は、最先端のPOSシステムなんて経営書によく紹介されてたっけ。

恐ろしいことに、このグループの基本システムは当時からほとんど変わっていません。10年前のOSやら、会社が存在しないソフトを未だに使い続けている(笑)現場のシステム投資をほっぽりだして、アマゾンの二番煎じに数百億円投じていた訳ですから、IT音痴は今に始まったことではなく7ペイの初歩的な失敗はある意味必然でした。