雲海航行船

クラウドの大海を進む、ある航行船の軌跡

コンビニの耐障害性の低さ

大雨の被災地に住む者として、災害時のコンビニは著しく脆弱なことが分かる。

POSシステムをいち早く採用し、洗練された物流システムを確立することで、コンビニ大手は成長してきた。

大型物流センターに、商品を集約することにより、配送回数を抑える。食品製造工場から、店舗への直送を行うことで鮮度を維持しながら短納期を実現。

一見素晴らしい洗練された物流システムは、精密機械のようなものであるが、災害が発生し、その歯車の一部が破損するだけで動作が止まる。

被災地のコンビニの棚が空になる中、原始的な地元スーパーを訪れると、比較的在庫が多い。なぜなら、バッファーとしての在庫を多めに持っているから、交通インフラが破壊されても、近郊の倉庫からある程度の在庫補充が可能。

前時代的な物流システムは、逆に耐障害性が高いことが証明されている。

ただし、これは、交通インフラが全面的に破壊された今回のような広域大規模災害の条件下だが・・・。私には、今回の災害が、数十年に一度のものとは思えない(長期的な気候変動の影響)ので、一過性の話として片付けられないように思う。